>>30「あぁ?…良いも悪いも無い。」記憶に新しい、聞き覚えのある声に自身の足先から其の声の主に視線を向け、見上げる。其の顔に、自分を騙した相手に、忘れかけていた怒りが又も込み上げてきて、ふざけた問い掛けをしてきた男をジト目で見遣り、吐き捨てるように言った。