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>>33

「別に。チッ…俺は唯、お前が具合が悪そうに見えたから手を貸したってのに、此の様だ…って、何故俺の名を知ってるのかが疑問だな、此の状況含め諸々如何言う訳か説明してくれ」
同情するなら解放しろよ、と内心思う。
靴音を響かせ歩み寄って来た事で、僅かに体が竦む。関わっては良くない人だと直感的に感じたからだ。そして、頬を撫で上げられるとゾワッと悪感の様に少し肌が戦慄した。大仰な男の動作を視線で追う。
相手の歓迎するよ、の言葉は無視する形であからさまに舌打ちをし、怒気を含ませた声音で不機嫌さを露わにする。
俺らしくも無く、口数が多くなって。