>>75「…んだよ、此の枷といい、此の部屋は」先ず、枷が力任せに外せる代物なのか、と部屋外には漏れ聞こえない程度で音を立てつつ力を加えて試みる。男が再び入室する時間も時間故、枷を外す試みを途中中断して、枷が許す範囲の届く距離に移動し、部屋の構造を見回す。現時点では有力な収穫を得る事は出来ずに苛々が募り、苛立ちが表れた仏頂面で文句を独言て。