>>772「……っあ、これ……」ふと車内でした会話を思い出す。彼はトマトが苦手で、自分が差し出したのは、トマトパスタだった。>>773「何でも。見てただけ」人の話を聞かないくせに、妙に鋭い彼には、きっと自分の気持ちが知られている。その上で、良い駒と利用されているのだ。>>774「ん、美味い」咀嚼し、うんうんと頷きながら食べる。今回も、満足な出来だ。「なあ、今度どっか出かけない?」