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相手に奈菜は(ありがとうと書かれた可愛いスタンプ)を送る。そんな事は知らず、ふとさっきの相手の事を思い出して。
「ところで、まだ見越の事は好きなのか？」
急に尋ねられ、奈菜はちょっと慌てて。
奈菜「急にどうしたの？……もちろん。奈菜は諦め悪いんだから」
はっきり言い切った幼なじみに一周回って回って冷静に、あーやらかしたと思いながら現状を幼なじみに説明する。次第に幼なじみの目が冷たくなっていき。
奈菜「バカでしょ」
「冷静に言わないでくれ…」
奈菜「バカなものバカって言って何が悪いのバカ。私は彼女になりたいけど、紘人は別れてくれるの？」
はっきりそう問われ、最初は幼なじみの為に付き合った筈なのにどうしてか言い淀んで。
「…………別れるよ」
やっとそう言った相手を、奈菜はしばらく眺めてから。
奈菜「そ」
とだけ言って、奈菜は残った珈琲を飲み干し。その後、携帯を触り続ける奈菜に何も言えず。奈菜を家まで送って。