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「ゃっ…はぁ、はぁ…しゅうやぁ。」
耳の弱点を突かれて、他人に顔向け出来ないような、眉が垂れ瞳を蕩けさせた顔で彼の声に其方を見上げ。
長距離走をする前から疲弊させられ、息が上がっているものの、其れを悟らせない為弄る手が止まった隙に、相手から逃れるよう即座として、修哉の傍へと移動する。
男子生徒は修哉からの詰問に、最初のうちは見て分からないの？君の伍樹くんを無理にでも啼かせようとしてたんだけど。例えば、伍樹くんの今の其の顔とか無自覚なんだろうけど、唆るよね。と戯言を口にしていたが、修哉の気迫に気圧され、本当に金輪際手出ししませんと謝罪していた。
「ごめッ、修哉…俺が確りしてなくて…」
そんな男子生徒の姿に、其れよりも肌触りの感覚が残る身体を庇うよう両腕を抱き、男子生徒の言葉や指摘で、ひしひしと感じる修哉の怒りに、修哉の見ていないところでまたも触れさせてしまったんだ、と云う不甲斐なさからカタカタと身を震わせ、詫びを口走る始末で。
幸い、周りの皆んなは柔軟で必死になり、夢中で此方には気付かないでいる。