>>495「りょう、ありがとう、ほんとうに、ごめん」乱暴にトイレから追い出された由希は涼雅のその優しさで理性をはっきりさせ、できるだけ力の入っていない身体で家から出た。こんなことは中学を入れて人生で二回目だ。家から離れるとようやく錠剤がきいたのか息も通常に戻れた。涼雅には申し訳ないことをしたと切ない思いでいっぱいになり、泣きそうになりながら帰った。