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>>994

「光輝…。なら、ふ‥触れてみてくれないか？」
更に密着され、切なそうな声音で相手の名を紡ぐ。
一ノ瀬さんには到底お願い出来ない事、俺を抱いて…最後まで。なんて欲望が脳内を掠め、けど駄目だと葛藤する。
其の結果、相手との距離に身を離して隙間を作り、緊張したような微かに上擦った声音で控えめにスーツの前を開き捲り、誘うように肌を露わにすると彼の反応を窺い見るかのよう上目遣いになり。
若しかしたら、触れてもらう事で余計に欲が膨らみ、お互い歯止めが利かなくなってしまうかもしれない。
そんな覚悟を抱きながら、彼が如何動いてくるか恐る恐る返答を待って。