【女の子】
「初めましてー、いずみんでーす。墜ちた一般人どもを引き潰してやろうじゃないか!」
二月 泉(ふたつき いずみ)
腰までの黒髪に青い目、猫目で長身、スタイルがいい。
他人と仲良くしようとせず、悪態ばかりついている。しかし藤巳青葉には、かなり懐かれてしまっていて彼女と二人セットで認識されている。
一般人のフリをしているが、テネブラの戦闘員である。特殊型Vital有血者で、自分の血を使いVital-Zを作っている。
Vital-Wを積極的に使っているが、自己投与ではなく対他投与で、敵対する人間にあえてVital-Xを過剰に投与させて敵の体を破壊する。
強敵には違法薬物のVital-Zを使うときもある。敵を見極め、必要であれば殺すより拷問するつもりで容赦しない戦法を取る。
仕月研究所の生みの親である宗次郎は、泉の父親の兄である。親戚ではあるが、過去の事件から宗次郎に殺意を覚えている。
過去に、研究所所長の叔父・宗次郎に父を殺された。その時は、泉が宗次郎に襲われていたのだが、駆けつけた父が彼女を守ろうとして殺された。それからというもの、彼女は守られることを嫌っている。Vitalは証拠が残らないため、宗次郎は警察に逮捕されなかった。
自分が戦闘員であり一般人でないため、「優先的に守るべき人間」ではないとしている。自分がどれだけ攻撃されて傷つこうと、誰かに守られその人間が危険な目に遭うことは絶対に許さない。本人いわく「戦闘員を守るくらいなら自分を守れ」とのこと。
周りから守る価値がないもの、と認識されるために悪態をつき、他人と仲良くなろうとしない。
「私、普通の一般人なんですけど。何か?」
「別に性格偽ってるわけじゃないよ。私、ふつーに他人が嫌いだから、こうやって悪態ついてるだけ」
「……あなた、ほんと嫌い」
「ねえ、何で貴方は私についてくるの? 興味? ……しょうもな」
「守んないでよ! 守らなくていいから! 放っといてよ! 人を守ると視界が狭くなるの! 余所見をするの! 不注意になるの! 私がどれだけ怪我しようが自分のことだけ見てよ! お願いだから!」
「ねーねー! 何してんのっ! え、何そのイヤそうな顔」
藤巳 青葉(ふじみ あおば)
薄黄色のボブヘアにオレンジの目、巨乳で可愛い女の子。
明るく、ちょっとウザ絡みしてくる。真面目でムードメーカー的存在であるが、裏の面もある。
仕月研究所所長の娘であり、藤巳青葉は偽名。一般人として生活しているが、その内は研究所での悪辣な実験を知っており、それを良しとしている。
違法薬物Vitalについてもとても興味を持っており、自分で研究もしている。
よく危ない目に遭うが、怪我なく笑って投稿していることから「不死身さん」と呼ばれている。その裏ではVitalを使った治癒法を行っており、どんな怪我もVitalで即治療できてしまう。
友人、と呼ぶ女の子たちをカラオケへ誘い、違法薬物Vitalを摂取させるなど、歪んだ倫理観を持っている。
泉とは他の人よりは仲が良く、彼女と友達になろうとしている。泉がテネブラの戦闘員であることは知っており、あえて近づいている。いつも彼女の戦いを見ており、彼女や戦闘員の使い方を参考にVitalの研究をしている。Vitalの改良を重ね、いつか研究所所長である父を殺して次の所長の座を狙っている。その際は泉や仲良くした人間は始末するつもりらしい。
「……ううん。二月さんは悪い子じゃないよ。そのうち分かるよ、きっと」
「ははっ、不死身さんって言われるの何気に傷つくー」
「あ、さては君! 私のこと好きでしょ! 私おっぱいが大っきいからね!」
「死ぬのはVitalの使い方がヘタな人間だけだよ。君は使うのうまい人だから、死なないよ、きっと」
「敵がいつも離れた場所にいるとは、限らないんだよ」
「裏切るなら友人ではない、っていう理論は少し間違ってると思うんだ。私は貴方を殺しても構わないと思っているけど、反面で貴方は大切な友達だと思ってる。裏切りで友情は消えないし、悲痛で逆に情が増すものだと思うよ。ま、それでも私は貴方を殺すけど」
「え、ま、待ってくださいよ先輩ー!」
熊谷(くまがい)
肩までの銀髪に赤い目、胸はCカップほどで白やピンクの下着を好んで着ている
恋心に忠実な女の子で、好きと思った人には、とことん引っ付く。正義感が結構強く、傷ついている人間がいればどうにか助けようとする。
以前、町中でのVitalの戦い中、二次災害で交通事故が起こり両親を失っている。注意不足ということで、このとき戦っていた戦闘員に責任が問われた。
この事故で彼女も巻き込まれて記憶をなくしており、下の名前は不明。数年、テネブラの関係者の保護下に置かれ、高校に上がると一人暮らしを始めた。
両親が亡くなった交通事故がVital関係だと知らず、まずVitalについて全く知らないためか、頭がお花畑な女の子。
テネブラの保護下に置かれていたときに銃の使い方やナイフ術などを自衛のために習っていた。がしかし前述の通り平和脳なので全く戦う意志がない。ただ、自分のためでなく大切な人の危機であれば躊躇いなく銃を持つ。
珍しい純性の高い特殊型Vital有血者。そのため仕月研究所の研究員から狙われることが多い。研究員たちは彼女を誘拐して血を延々と搾取できるように実験室に軟禁する計画でいる。平和脳の熊谷は普通にその危機を知らずにいる。
Vitalを巡っての死者が普通に出ているなどの事情を知らないため、当然のごとく戦闘員に殺人をしないように強いてしまっている。
押しが強いが押されるのに弱い。好きな人にグイグイいっても照れないのにグイグイ来られると真っ赤になる。
「え? 初めまして……ですよね?」
「あ、あのっ! 私あなたのことが好きなんです! ついていってもいいですか!」
「先輩先輩! 先輩のお知り合いらしい方からデートのお約束を貰ってしまいました! え、知らない人? でも先輩のお名前を出していましたよ?」
「なんだかここ最近変な人についてこられることが多くなってる気がするんですが……」
「なんだか私の血液がVitalの材料になるとかどうとか……なんの話ですかね……?」
「人を攻撃するための道具に、人の血液が必要、なのですか……いえ! 先輩が先輩の身を守るために使うのならば、私は血などいくらでも差し上げますよ!! 私の王子様ですから!」
「でも先輩、いいですか! 絶対に人は殺しちゃだめです! 人を殺してる人なんて今の世の中にほとんどいないと思いますけど。殺人はだめですよっ」