>>311「…っ、そのような御顔を為さらないでくださいよ」そんなどこか悲しげな相手の顔を見て、ハッとまたも後ろめたさから息を詰ると、本来ならそっと片手も相手の頬へ添えているところだろうが、其れは拘束されている故敵わず、彼が何を考えているのか判らないものの、儚げに微笑み掛けて。