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【一日目/夕方】

「悪りぃ、変なこと言ってるよな…あぁ、少しでも考えてくれる余地があるなら週末の前日までには教えてくれ。」
彼が言うように変わってる事だとは自身でも重々承知している。
アンタは俺の恩人なんだ、また見す見すと殺させる訳にはいかねぇよ、若し許可が下りなかったらコソコソ遣らないといけないのか、しようものなら監視するぐらいの事はしないと性に合わねぇんだよな。と思慮しつつ告げて。
紘哉は不器用なものでただ、一日彼を借りたいだとか過ごしたいの一言だけを言えば良いものが、束縛したいなんて訳の分からない事まで…執着し過ぎかよ、と後から思い実際執着しているようなもので、内心自嘲し頭を抱え。
「なァ、此の後も時間空いてるなら営業終わり付き合ってくんねぇか？」
彼の家族を恐がらせてしまう可能性も有り得る、いきなりこんな事お願いされても了承し兼ねる、と分かってはいたが矢張り一瞬項垂れるも束の間に営業モードに切り替えよう、とそろそろ看板を店前に出してくるか扉を窺いつつ、彼は飲まずとも話の付き合いをしてくれるかと訊いて。