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>>358
「っ……そ、それは私があの正規統治者に脅されたからでっ」
「音声データのお前の声は随分楽しそうだがな。大人しく捕まれ」
　女性社員は言い訳しようとするが藤林に反論され言葉に詰まる。警察が部屋にやってくるが、女性社員は懐からナイフを出して時臣の首元にあてがう。
　それに合わせて正規統治者の男が藤林に銃を向けた。藤林は呆れて面倒臭そうに両手を上げる。
「っ……わ、わたしはあの豚より時臣の夜子に適合してるの！　時臣も私を愛してくれてるわ。そうでなくても男たちにあれだけ犯された汚い豚より私のほうがマシでしょっ？　ねっ、そうよね時臣っ？」
「ずいぶん変なのに好かれたな結城」
　藤林は彩芽を侮辱したことに内心切れていたが表には出さず、女性社員が必死そうにしているのを見て同情するように時臣を見る。

「だ、だから、その……えっち、しよ？」
　彩芽は問われて周りを気にする。男子生徒の耳に顔を近づけ、赤面しながら耳元で囁いた。