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>>420
「ん、そういえば五冬はあの男たちのこと恨んでるか？」
　藤林はご飯を食べながら尋ねた。この間の正規統治者の男たちへの処分の重さは、彩芽の意思も考慮されるらしい。
「……気持ちよくてねだったのは私、だから。ご主人さまたちはただ私を」
「彩芽。お前は誰の奴隷でもないだろ」
「う……」
　藤林はすっかりご主人さま呼びの染み付いた彩芽に指摘をする。
「お前、渡した避妊薬ちゃんとのんだんだろうな」
「それはちゃんと飲んだよっ。だ、だって……藤林さんにはいったけど私結城がすき、だから……結城の精子だけがいい」
「……重いな。結城に引かれるぞ」
「や、やっぱりそう、かな……結城に嫌われたくないよー！」
「うわっ、食事中に抱きつくなバカッ！」
　彩芽は顔を赤くしながら重いと言われて寂しそうに藤林に抱きついていた。