>>32奏弥「……嘘をつく必要は無いでしょう?」 意地悪げな顔をした相手に対して、奏弥はそう言いながらもニコリと笑う。兄の友人だからと最初は気まずさがあったが、言わないでおいてくれるなら別にいいのだ。 繋がれた手の甲を指で軽く撫でれば、相手の腕に身を寄せつつも胸を押し付け、「…行きましょう?」と猫なで声で囁いて。