大人なりきり掲示板
- Re: 【BL】化け物の生贄になった話2【1対1、募集中】 ( No.283 )
- 日時: 2021/12/31 00:56
- 名前: あんず (ID: JbG8aaI6)
>>281
この人の心配する声を聞くと、本当に自分の身を案じていてくれる様に感じて嬉しくなってしまう。まだ出会ってからそう時間は経っていないし、この人の詳細も分からない。この後少しでも美味しく食べようとする為に傷を治すのかもしれない。そうだった場合、この声色もこうして抱き寄せてくれる腕も全て演技ということになるが、それでも良いと思ってしまう。存外愛に飢えているな、と自傷気味に思いながらも世話になるであろうお琴に会釈する。
憂斗「は、はい…!」
廊下の先に消えていった凪紗を見つめる。未だに抱き寄せられた肩にはほんのりと熱が残っていて、言い難い寂しさが小波様に打ち寄せる。ぼんやりと見つめ続けて、耳にようやっと入ってきたお琴の声に吃った返事を返して、我に帰る。着いて行こうと足を進める前に、もう一度背後の廊下を見つめ、踵を返して歩き始める。先を歩くお琴の後ろに着いて行きながら、これから自分を治してくれる梅さんという人の想像をする。やはり、この屋敷に仕えているということは、鬼なのだろうか。はたまた鬼とはまた違った化け物なのだろうか。そして、このお琴さんみたいに美しい女性なのだろうか。怖い人じゃないと、いいんだけどな。不安げに自分の服の袖を握りながら、お琴の足が止まるまで歩き続ける。
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