大人なりきり掲示板
- Re: 【BL】化け物の生贄になった話2【1対1、募集中】 ( No.285 )
- 日時: 2021/12/31 01:57
- 名前: あんず (ID: JbG8aaI6)
>>284
薬草特有の匂いが鼻腔をくすぐる。部屋の中にある数々の調合器具などを尻目に、梅という女性の風貌を見た。まだ全員の顔を知ったわけではないが、この屋敷にいる人たちはどうしてこうも顔の作りが整っているのだろう。昔見た物語では、とある狐の化け物は妖艶な美女に化けて男を襲ったりそうな。まさかそれと同じく、この人達は僕の目を欺いているのではないだろうか。輝かしい美貌に眩しそうに目を細めた後に、目を擦ってみるが、変わらず二人の姿は美しいままだった。この世の男が見たら卒倒する様な、そんな二人の間に入るのがこんな僕でいいのだろうか。なんて思春期らしい妄想をするが、ふと耳に入ってきた言葉にふわふわと浮き立っていた思考は即座に戻された。"今夜の事"とは一体何なのだろう。朝に顔を洗うのと同じ調子で、さも当たり前の様に話を進める二人の姿を見ながら、また疑問が募った。しかしぽふっと乗せられた柔らかな手のひらと、はっきりとした高い声に考える暇もなく、支持された座布団の上にちょこんと正座する。
憂斗「よ、よろしくお願いします。梅さん」
深々と頭を下げた後に、改めて彼女の顔を見る。やはりどう見ても真珠の様に輝いていて、美しい。自分は女に無頓着気味な部分があるとは自負していたが、それが間違いであったと思うぐらいに彼女の美貌に目が奪われる。どきどきと二重の意味合いを持たせた鼓動は鳴り止まず、一体どんな治療が行われるのか、背筋をピンと伸ばした。
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