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Re: 【BL】化け物の生贄になった話2【1対1、募集中】 ( No.319 )
日時: 2022/01/02 18:59
名前: あんず (ID: JbG8aaI6)

>>315

有無を言わさずに入室する凪紗に、数分前溜め息を吐きながら愚痴をこぼす梅の姿を思い出す。なるほど、こういうことか。凪紗は自分の元へ近寄りながら狭い部屋と謝罪しているが、先程まで広いし豪華だと子供の様にはしゃいでいた憂斗からしてみるとその発言は聞き捨てならなかった。

憂斗「そんな、狭いだなんて…!充分広いですよ!」

こちらへ歩く凪紗を上目に見ながら首を精一杯横に振り、その謝罪を否定する。隣に座ろうとする凪紗の邪魔にならない様に少し退くも、座る相手を見ながらふと疑問が浮かぶ。こんな広い部屋でわざわざ隣に座るのはどうしてだろう。頭を撫でたり肩を抱き寄せたりする行為と並べて考えるに、やはりこういったスキンシップが好きなのだろうか。勿論嫌ではないし、寧ろ嬉しい。だがその反面綺麗な顔が近いところにあるというのを意識してしまって、どうしようもなく胸がドキドキしてしまう。だが凪紗はこれまでになく真剣な面向きでこちらを見つめていて、ドキリと心臓が跳ねる。自然に背筋が伸び、呟く様に語る声に耳を傾けた。要約すると"人間の体液"がないと生きてはいけない、なので生贄である自分の体液が欲しいとのことだった。凪紗は悲しそうに目を伏せているが、対する憂斗はフッと微笑む。間違いなかった、やはり自分は食べられる為にここに来たのだ。

「……凪紗さんに食べられるなら、喜んで。体液ということは、血ですよね。それなら幾らでも貰ってください」

食べやすい様に、血を啜りやすい様に。両手で着物の衿を掴み、肌を露出させる。白い首や腕、胸や腹のどこにも冷や汗はかいておらず、心からその頼みを承諾しているのが伺える。やがて上の布が床に降りると、ふわりと柔らかく笑いかけた。ここまで良くしてもらえたんだ、どんなに痛くてもこの人の役に立てるのなら何だって我慢できる。そんな目で凪紗を見つめた。