将軍様 イリアは正門で待っている人物を目にして頬を緩ませ、足を早める。周りの生徒たちは高校生ではないその人物に好奇の目を向けていた。「隆臣っ!」 元気な声で名前を呼んで駆け寄ると、イリアは彼の腕に抱きつく。余計に目立って周りの視線が二人に集まってくる。「正門じゃ目立つわよ。私のお気に入りに変なのがつかないようにアピールできるからいいけど」 イリアは腕に抱きついたまま上機嫌で周りを見る。