「良いんですか?それじゃ仕事が終わったら連絡しますね。これ、私の名刺です。プライベートのアドレスはこれです」彼の言葉に嬉しそうに微笑み、鞄から名刺入れを取り出して、そこから一枚の名刺を取り、その裏に私用のメールアドレスを手早く記入して手渡す。会社は最寄り駅から一つ先の駅から近い、中規模ながらもそれなりに名の知られた会社だった。