場所を確認すると、秋梨の表情があからさまに不機嫌になる。当然といえば当然だろう。誰が好き好んで嫌いな元彼の部屋になど行きたいと思うものか。『わかった。一時間もしないで着くと思うわ』自宅を出て、扉の鍵を閉める。そのままマンションを出ながら元彼にメールを送った。