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>>14

青年が応接室に現れると、ロシャは彼の容姿や表情を品定めするように一瞥する。
「悪くなさそうね。ついでに彼に適当な服を用意してくれるかしら」
目の前に座る司会者の男に告げると、彼は視線で案内係りに白いワイシャツと黒のスラックス。黒の靴下に焦げ茶色の革靴を手際よく用意して、青年を連れ、再び待機部屋に戻る。
「こちら、契約書になります。衣服の金額はこちらで」
司会者に促されるままロシャは羊皮紙にペンを走らせ、アタッシュケースからテーブルに札束を積み重ねていく。
「これで、かまわないかしら?」
金額を確認すると、アタッシュケースを仕舞い、ロシャは司会者に妖艶な笑みを見せた。
※※※
待機部屋にて。
「着替えろ。買い主に下手な真似はするなよ」
青年の手枷を外すと衣服を渡し、案内人は青年に短銃の銃口を向け告げる。