手際良く書類を仕分ける彼の手腕に、呆けたように驚いてしまう。「ありがとう。貴方のおかげで私の仕事は、本当に少なくなっていきそうね」初めこそ高い買い物をしたと思っていたが、こうも屋敷の管理に執務仕事が効率良く片付く目処が立つと、あの時オークションに参加して良かったと沁々思ってしまう。「それじゃ、始めましょうか」右側の書類を片手に取り机に置くと、羽ペンを片手に書類に意識を向けていく。