「もう…いえ、なんでもないわ。ゆっくりなら歩けるから」立ち上がりながら、もう彼に屈服くしてしまおうか。そうすれば、少しは楽になるのだろうかと迷う。だが、そんな事は領主として、女性として、何よりも愛しい従者に顔向けが出来ないと思い、心を奮い立たせる。そうしてアルベルトの誘うままに歩き始める。