「私なんて、まだまだ若輩の辺境領主。それほど位の高い貴族でもないのだけれど」タオルを受け取ると髪の水分を拭い、呆れたように自身の身分について自重した言い回しをする。若輩の辺境領主に変わりはないが、若くして領主になり、自身の領以外に興味を持たなければ地位が上がらないのも当然ではあった。