「そうね、酷ければ二束三文の店に堕ちるか、命が助かれば良いか。でも、それも今更の話よ」この店に売られた日から外の世界など早々に諦めていた。禿の小桜の事と、今は僅かながらも恋慕を懐く彼の事だけが気掛かりだが、それも堕ちてしまえば気にやむ事も叶わない事だ。なので素っ気なく男達の脅しを気にも止めず答える。