「私が、貴方様と朝靄を見たいと言ったらどうしますか?」瞳を伏せ数秒、細く開いた瞳で奥の間に続く障子へと視線を流し、更に柔らかな視線を彼に向ける。隣に座る殿方は、誠実で義を持ち、心地好い時を感じさせてくれた。この殿方とならば夜伽に触れても良いと思いの誘いだった。