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「私は、親は居らず、親戚に売られた身です。なので生家はありません。もし、新城様が椿姐様共々身請けをしてくださるのなら、是非そのお話をお受けしたいと思います。なので、あとは椿お姐様に一存します」
椿が頬を桜色に染め、新城が真摯に告げた様子に、小桜が一息に告げる。
「申し訳ありませんが新城様。私の言葉は以上で、先に下がらせて戴いてもよろしいでしょうか？話が終わりましたら、後程姐様からお聞きしますので」
小桜はにこりと微笑み、身請けが決まったとしても今夜は遅い。店を出るのなら身の回りの片付け仕度も合わせて、数日掛かるだろうと考え、部屋を出る許可を求めた。