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屋敷内を歩き、途中で首輪の鎖を外されると拘束からの僅かな解放に驚いた。
未だに手枷こそ付けられているままだが、それでも首輪の鎖が無いだけで心持ちは変わるものだ。
更に和洋折衷の屋敷内を歩き辿り着いた一つの和室を思わせる部屋に入ると、その清潔で美しい景色も見える部屋に驚き、室内にて一人置かれると、和の部屋の窓際に座り吐息を溢した。
「綺麗な庭。この部屋も綺麗。けれど、大丈夫かな」
応接室で初めて対面した時は恐怖を感じたが、新たな買い主である彼は何かと優しく、部屋も与えてくれた。
僅かな不安はあるが、今はおとなしく彼に従おうと思い、瞳を細めていた。