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>>26
>グレア様

このまま押し問答をしてもきりがないと思い、手元のビニール傘と灰色の空を見上げる。
「そうか、わかった」
そう二言告げるとビニール傘を壁に立て掛け、自身が先に雨降る歩道に歩を進めた。
自宅マンションまではまだ少しあるが、自分は青年ほど衣服も髪も濡れていない。
なので敢えてビニール傘を置き忘れてた形として、マンションへの道を雨に降られながら歩き始めた。

>>27
>愛様

>笹崎
「今買った物なんだが、良ければ使ってくれ。これしかなくてな」
愛嬌のある青年に、ビニール袋から取り出したバスタオルを手渡す。
「一応温かいカフェオレもあるんだが、君、コーヒーは飲めるか?」
同じビニール袋にはホットカフェオレの缶が二本、透けて見えていた。

>林原
「ありがとうございます。では使わせていただきます」
彼の言葉に照れたように微笑み、ビニール袋からタオルを取り出す。
タオルで髪の水滴を拭い、次に肌に張り付き透けていたブラウスの水分を軽く吸わせ拭った。
「雨、止まないですね。予報ではもう少し遅い時間に降るはずだったんですが」
自身の元々持っていた買い物袋に合わせるよう、受け取ったビニール袋を持ち、温かい缶コーヒーを取り出す。