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>>37
>愛様

>笹崎
「いや、礼とかはいらない。礼をしたいと思うのなら、受け取って風邪を引かずにいてくくればそれで充分だ」
温かいカフェオレの缶を一つ手渡し、目付きこそ悪いが口調は柔らかくなるよう心掛け首を小さく横に振る。
「君、傘はないのか?」
雨に降られたのであろう濡れた青年を横目に、缶を開けカフェオレを一口飲んで問う。

>林原
「いえ、そういうわけには。貴方が濡れてしまいますよ」
傘を差し出されると、慌てたように手を小さく振り不要だと伝える。
「それに、これだけ濡れてしまえば今更降られたところで変わりませんから。家もこの近くなんです」
頬を指先で軽く掻き苦笑すると、自宅マンションの方角へと視線を向ける。
ここからはまだ少し距離があるのだが、それを考えても徒歩数分の距離。この先の角を曲がって少し行けば見える距離だ。
改めて買い物袋を持ち直し、灰色の雲を見上げる。

>>38
>グレア様

「本格的にひかないように、気をつけてな」
エレベーターが到着して扉が開くと、青年と共に乗り込む。
「階層は?」
自身の住居がある三階の釦を押してから、青年の住まう階層を問う。