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>>74
>愛様

>笹崎
「グラスですか。どの様な系統がよろしいでしょうか?今人気のある物でしたら」
首を傾げる青年に男性店員はグラス関連のコーナーへと案内をしていく。
「羽部君、替わってもらっていいか?お昼休憩もまだだろう。先にどうぞ」
二人の会話を見守り、客が瀬名である事に気づくと、笹崎が男性店員に声を掛ける。
「笹崎さん、それじゃ先に休憩いただきます」
男性店員の笹崎を見る表情は尊敬する先輩を見るような輝いた笑顔だった。

>林原
雨の日から数日過ぎた日の夕刻。林原は駅前近くの生花店『チェリーブロッサム』にて、生花の水替用バケツ二つを両手に、店内から店先に出ていた。
「香澄ちゃん、本当に女の子なのに力あるよね。でも男の人がいる時は頼んでも良いんだよ?」
店主である中年の女性が林原に声を掛け、傍らの男性バイト店員の背を叩く。
「これくらいなら全然大丈夫です!慣れてますから」
人の良い笑顔の店主と、苦笑するバイト店員に林原が振り返り微笑む。

>>75
>グレア様

「座って待っててくれ。テーブルの果物とチョコレートは、嫌いじゃなければ食べてくれて構わない」
キッチンにて紅茶の硝子ポットを用意すると茶葉をポットに入れ、ケトルの湯を注ぐ。
注いだタイミングで砂時計を棚から取り、ライトウッドの四角いトレーにポットと返した砂時計を置く。
更に棚から白無地陶器のティーカップを二つ取り湯で温める。
更にスティックシュガーとコーヒーミルクのポーションを二つトレーに乗せ、温め終えたカップの水気を切りトレーに乗せる。