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>>80
>グレア様

「三十分もすれば乾くと思う」
リビングに戻ると砂時計がちょうど落ちたところで、紅茶のポットを手に二つのティーカップに注いでいく。
「どうぞ、隣失礼するよ」
ポットを置くとティーカップの一つを青年の前に、もう一つのカップを隣に置き、自身もソファーに座った。

>>81
>愛様

>笹崎
「俺は殆ど濡れなかったから平気だったよ」
棚から薄水色と新緑色のビードロ硝子製グラスを各一つずつ、藍色と茶色の切子グラスを各一つずつ、透明な細いロング硝子製グラスを一つ取り、近くの木製テーブルに乗せていく。
「彼は良く働いてくれる良いこだよ。それはそうと、グラスでお薦めなのはこの辺りだな。他にも白磁陶器の物や曇り硝子の物、少し高価だがアンティークの珍しい物もあるけど、どうする?」
必要なら倉庫や奥の部屋の棚から持ってこようと思いながら問う。

>林原
「少しねぇ。香澄ちゃん、私は奥で作業しているから、後は任せるよ。たっぷりサービスしてあげな」
女性店主が楽しそうに訝しげ、林原の背を軽く叩くと店の奥に戻っていく。
「あの時はお世話になりました。また会えて嬉しいです」
照れたように微笑む林原の周囲は、色彩豊かな花が幾つもあり、薔薇や百合、ラベンダーに紫陽花。少し早いが小さな向日葵等も目についた。