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>>107 【　サキ　】＃ヴァロ

（おかえりと言えば疑問符を浮かべられていた気がする、可笑しな事言っただろうかと思うも、気にせず冷凍庫へ。選べるようアイスを２本持って戻って来ると、相手は半月レモンの方を選び手に取るので、其の儘渡し。アイスは果汁や着色料の色付きでない透明な個体であり、閉じ込められた中身が綺麗に窺える。彼に渡した半月レモンの方はピールも込みで入っており、レモンの余すとこなく入れられてあり。口溶けで爽やかな口当たりの良さが体感出来るだろうと思って。）
ん、はい分かった。冷感で少しは火照りも収まるでしょと思って。

>>103 【　クオン　】＃ベール

ふぁ……
（堪えきれない欠伸が口を衝いて転がり出た。無機質な廊下に散逸した機材の何もかもが鬱陶しく、気怠げな足取りは明らかに「面倒だ」と告げている。管理システムのアラートが事象を報せた迄は良いものの、指名されたのが己とは予想外だった。白衣の裾を引き摺りながら口元に手を当てて、何事か考えながら培養槽の前へ。揺蕩う被検体は矛盾する性質の中で呼吸が出来るし、液体に見せている其れは溺れる事の心配も無い。頭を上げることすら怠いと言わんばかりに緩慢なペースで動かした頸が、バチリと視線は合っただか彼の姿を目にした途端ほんの僅かな動揺を見せる。すぐに眠たげな瞼の奥に隠された瞳には、神秘的な色合いを持つ被検体の姿が焼き付いた。心臓を落ち着かせるよう跳ねた髪の毛を軽く掻いたなら、その場に座り込んでしまおうか。片腕で膝を抱え込み、袖に隠れた手をひらひらと振りながら）
……目が覚めたんだ？おはよう、被検体。

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お待たせしました。思ったより遅くなってしまいすみません。