>>116 【 サキ 】#ヴァロ
ふふ、キミも美味しいなら良かった。
(癒されるなぁ、と思いつつ微笑ましく見詰めていれば、呟かれた事に対し返答する。食べ終わったアイスの棒を回収しようと、彼へ向け掌を出して。)
ほら、棒貸して。
【 クオン 】#ベール
液体…培養液のことだね。そりゃ、溺れるはずないよ。わざわざ死なせる真似、するはずない。…ん、?…職員、何を研究…被検体としての意識があるの…?いや、其れとも……
(彼の両手を叩く動作と音にビクリ、と小さく肩を跳ねさせ、僅かな反応を見せた。矢継ぎ早に質問してくる凄まじい勢いの相手に気圧される。順番はごちゃ混ぜになってしまったも、最後に聞き留めた溺れる訳でも無い、に対する回答を簡略的に先ず最初は答える事にした。ペンを持っていた右手を緩々と伸ばし、彼を閉じ込める培養槽に其の先端をコツンと当て、溺れさせるようなそんな事しないと述べ。然し、ふと彼の話を聞いていると、違和感が気に掛かる。生い立ちは知らされていないが、言動から察するに過去似た場所を経験していたのだろうか。何にせよ自身の役目は変わらない。けれども、彼が衒いもなく零していく情報に、先程仕舞い掛けたペンが忙しく動く。此れ程手を動かしたのは何年前だろう──等と思索に耽ることも束の間で、矢継ぎ早に投げ掛けられていた質問に錆び付き霞掛かった脳内がゆっくりと回り出し。此方に振り翳される様子に警戒心は感じられず、被検体と呼んだ彼の瞳に惹き込まれそうになる。── いいかい、決して被検体に気を許しちゃ、絆されちゃいけないよ。──と管理人のリンから言い付けられており。此れは駄目だと薄っすら積もる危機感に、こっそりと自身の右袖の中へ左手を突っ込んで。隠された白衣の袖の中、カチリという機械音は被検体に届くか否か。無機質な音とほぼ同時に気を取り直したならば、改めて彼の方へと視線を向ける。…確か、『己のこと』『何のエリア基この場所のこと』を聞かれていた筈だ。後は生命力耐性…の研究、だったか。と思うも何を研究する、と何故呼吸可能なのか、の取りこぼした質問は≪何か≫の副作用なのか、其れはまだ判然とせず。硬直した思考を気にしないまま操作盤に手を乗せて、彼の問いへの答えを入力する。ロックの解除音と共に内部スクリーンに映し出されるのは彼へ提示する為の「ベール」、「エルドラド」の文字。其れは彼の掌ほどの大きさ、被検体の身体を取り巻くように青色の文字がめぐる筈で。今にも落ちそうな瞼を無理やりに上げて、ひとつひとつ説明を。)
僕は、ベール。そういう君は、クオンでいいんだよね…?……ん、えーと、あとは此処のことだっけ…。此処は≪エルドラド≫。君の為の、場所。
獲得情報:≪エルドラド≫
≪エルドラド≫1:この場所のこと。被検体の為の場所。
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返信遅くなってしまい申し訳御座いません。環境が変わり、今後もゆっくりペースになりますのでご承知頂ければ。