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>>357

＿サキ

…僕の、為に……良いのか…？
(久し振りに目にする綺麗な花にガラス越しで見るだけで充分だなと思っていると折角だと、自分の為に摘んで捧げようと言われると良いのだろうかと思い首を傾げ問い掛けて。その間にもスライドし開かれたガラス戸の向こう、花が咲き誇る空間へと相手に進められるがままに踏み込んでは空間いっぱいに広がる花の香りやガラス越しでは無い、裸眼で見る実物にどれ程の時間を過ごしていたのかと疑問を浮かべ荒んでしまいそうになっていた気持ちが多少落ち着き、実際に見るとやっぱり綺麗だなと思い乍も小さく笑みを浮かべて。)


＿クオン

うぅん……。
(相手の声を聞き乍も音への意識も逸らさずに耳を傾けつつも順調に訓練を進め、ｼﾞｯとコインを摘む自身の指先を見つめ集中を途切れさせない様に、だが力を入れ過ぎない様気を付けていればじわりと汗が滲み、淡いミルクティーの様な色の髪が肌に張り付く程集中していて。)