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>>22 兎座


「ごめん、傷つけたなら悪かったんだが……それだけ忘れられない存在って事だ」
改めて口にすると、少し恥ずかしそうに頬をかく。
……けど、そんな姿もみれて嬉しいよ。さっきまでずっと余裕たっぷりだっただろ？とペリドットのような瞳をふっと悪戯っぽく細める。次に飛んできた沢山の質問にすぐに驚いて目を見開いたけども。
「俺は今、大学生だ。法学部の1年だけど、このサマーホリデーが終わったら2年生になる。好きなことはやっぱりティーブレイクかな。ジャムの上にクロテッドクリームをたっぷり塗ったスコーンが……、いや大事な文化だから…あー、その、好きなんだ。えっと、後は特技か。なんだろうな？料理はたまにするけど」
急だとでてこないな、と少し困ったようにそう口にする。指を折りながら一つ一つ質問に答えていたが、ふと顔をあげれば赤い瞳に射抜かれる。好奇心で輝く瞳に焼かれて焦げてしまいそうになる。……そういうカムパネルラはどうなんだ？と耐えきれずに思わず口にしてしまう。