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>>20 凪様

へぇ…其れは有難いねぇ。俺も、築いていけなくちゃならなかった自我を認められたような気がすると、嬉しいんだよな。
（目元の御花に触れ語り掛ける様を眺めつつ其の内容に、彼の身の周りに内面までは見て貰えない事が矢張り多かったらしく、惹き付けてしまい過ぎる其の美貌は、ある意味苦労してきたんだろうなぁ…と沁み沁み、また密かに考え込んでしまう。其れでも、彼の言葉と気を許し反応してくれた御花を見ていると自然に笑みが零れるような、口元へ湛え。内面の醜い義父義母に仕えて、落とし込んだままの、媚び諂う事はやめ自分に素直に、だが愉しませ応えようとするエンターテインメント性は変わらず、隙あらば声を掛けてしまう、けれど責任は求められたくない！と云うチャラさ、と名残りのある反映された自我を此れでも良いんだよ、と言われたような気がして、いつもは同じ遊び人を誘うが今回は違うから、会話した時チャラいと一蹴されなかった事に少な限りホッと安堵していたところはある。）