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>>29

…ありがとう。悪いけど僕も暇じゃないんだ、君達の言う面白い所と言う場所よりも僕は出入口に行きたいのだけど…通して貰えないかな？
(ふらりと、今日も又ちょっとした散歩のつもりで行き先も決めずにゆったりとした足取りでゆらゆらと銀髪を揺らし歩いていると何時の間にか見知らぬ場所、煌びやかと輝く街の様な所へと迷い込んでいて。此処は何処だろうかと、眩しくて御花様に良くなさそうだと考え、来た道を戻ろうかと思い足を進め様とした所で派手な見た目の3人の男達に囲まれてしまって。言われ慣れた月並みの褒め言葉に取るに足らない媚び売りから始まり次々と声を掛けられて。あぁこの人達は外見しか見ていないなと、他と何も変わらない人なのだと、そう思うと初代の先祖返りだと言うだけで取り繕い媚びを売る親族が思い出され、男達に嫌悪感を抱いて。ただ見知らぬ街故に成る可く穏便に済ませようと、落ち着き払った様子で淡々と言葉を述べ乍、素直に通してくれると良いのだけどと考えて。)