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>>23

「媚薬…？あぁ、あの怪しいヤツ？おい、オレに試す気なんかよ？」
ほぼ初耳の存在に眉根を潜め、自分が使った事は無く。
最近購入した、気が狂う程楽しめるらしい、と話を聞いていれば、まるでこの時の為に用意したものであるかのような物言いに、彼を睨み付けるよう見据え。
「ハハ…遠慮しておこうかな。お前が飲めば？」
一瞬乾いた笑みを漏らす。此方へ近付いてくる彼にこっちに来るな、と思いつつ逃げ出したい気分だが革製の拘束が己の身動きを縛る。問いにはブンブン首を振り。
言葉の制止で、きっと彼が止まるとは思えないが、と伏し目に視線を落とし俯いた。
媚薬だって知らせた奴にソレ聞くかァ？喉渇いてたとしてソレを飲ませられるなら、要る訳ねぇじゃん。
媚薬になる前のミネラルウォーターが飲みたかったなぁ、なんて。