「ルイな、わかった。にしても西洋人形ねぇ…、喋ったりする奴に出会ったのははじめてだなぁ」見つめたまま相手の頬にそっと手を伸ばす。確かにその表情は無だけども。ま、子供の悪戯と考えたほうが早いな。それに乗るように目を細める。手を引かれて館内まで入れば、ソファーを勧められる。待っていて、って事は去るのか。「やだ……、あ、ちが、ッごめ…ん、なさい」口にしてしまった事にハッとする。自分は出来損ないなのに。