>>17「ん…っ」首筋に刺さる僅かな苦痛に、小さく艶のある声が溢れた。痛みには慣れているのだが、触れると吐息や声音。傷を撫でる舌の感覚には未だ僅かな声音を抑えられずにいた。「腹は充たされたか?」本気で充たそうとすれば、自身の身一つでは足りないかもしれない。それでも問うのは癖になっていた。