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Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.207 )
日時: 2025/05/17 22:47
名前: ウィリアム・ロックウッド (ID: hoeZ6M68)

>>206

>レナード

 ……外に出てはしゃいでいるのが気に食わなかったのか、レナードからの言葉をかみ砕くまで少し時間がかかった。
「視界に入るほど、あなたに傍へいてもらえるのであれば、私もそれなりに心強くいられるでしょうね」
 自身にプライドを持ち、胸を張って生きていくためには様々な支えが必要だ。決してすべての人間が持ち合わせるものではないと分かっているだろうに、彼がウィリアムに『気高く振る舞え』と言ったという事実は決して軽んじてはならない。喜ばしい中にも背筋が伸びる思いが混じる。
「あなたに不快な思いをさせるつもりはありませんよ、レナードさん。ちょっとやり方は泥臭いかもしれませんが、私にも信条というものがありますから」
 レナードの赤い瞳を、人間の青年は冷たく澄んだ冬の空を映した青の目で見つめ返す。ここでは見ることのできない、青空の色が瞬き、一瞬鋭くなった雰囲気は再び軟化する。
「……まぁ、やれることをやるだけです、ね。私が格好つけてもすぐに躓いてしまうのは目に見えているので。適度に力は抜いて、変な力み方をしないようにします」
 そんなことを言った数分後には浮かれているのだからやはりウィリアムという人間に気高くいるというのは無理な話かもしれない。するりと伸びて首に引っかかった縄に驚き声をあげたが、なるほど彼の守護の中に納まる適度な距離を教えてくれるらしい。見た目について抗議をすることはなかったが、流石に違和感を覚える喉元をさする。
「折角なので一緒に歩きませんか。外を散歩してみたいのもそうですが、あなたと話をしてみたい、というのも今回の目的ですから」
 読書家だと言うレナードが持ち合わせる書物への知識に興味があったのだ。ゆっくりと彼の座るベンチへと向かい、手を差し出す。