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Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.248 )
日時: 2025/06/01 12:26
名前: ウィリアム・ロックウッド (ID: hoeZ6M68)

「誰だって飢えに苦しめば気が立ったり、約束も守れなくなりますよ。あなたも、少し食事をすれば私と目を見てちゃんと話ができたでしょう。たったそれだけの違いです」
 ウィリアムは恵まれた人間だった。好きな時にあたたかな食事を採れるし、そのことが何よりも幸せであることも知っていた。だからこそ、目の前の飢えに苦しむ怪物とも会話し、友好を深めることができると信じていた。
 人間で言えば栄養失調状態、長く話をさせるのもまずいのだろうかと話に一度区切りをつける。長い間このような境遇に晒されていたらしい存在が、次来た時に動くこともない屍になっていることはほぼないだろうが、それでも不安や心配は心に浮かび上がるものだ。
「ギレルモさん。近いうちにまた必ず来ますから、待っていてくださいね」
 約束を確かめるように、名前を呼びながらゆっくりと言葉を紡ぐ。
 自分自身という食料のほかにも、この部屋に持ってこれるものはあるだろうか。寒いというのも飢餓からくるものだろうが、クッションや毛布類は自室にあるもののほうが質がいいようにも見える。必要最低限な家具に目を走らせて色々と算段を立てつつ、最後には穏やかな笑みを見せて頷いた。

【 怪物の証明 】

「…………はぁ」
 ようやく階段を上りきり、大きなため息が口から零れ落ちる。
 虚勢を張っていたものの、噛まれた腕はじくじくと痛み、出血は止まったとはいえ綺麗に舐めとられた血液は体に戻ることはない。目の前がぐるぐると回るような感覚、肌には冷たい汗がにじんでいる。
「早く帰ってしまわないと、どこかで倒れたらお終いだぞ」
 またここに来ると約束をした。それ以前に、まだ途中の物語の先を書き綴るという仕事も残っている。こんなところで伸びている暇はないのだと、自分の体に言い聞かせながら壁から背を離す。
 大体の道のりはぼんやりと覚えてはいたものの、中々に手ごわいこの屋敷の中でおぼろげな記憶はないに等しいほど仕事をしない。現にウィリアムは随分と前に方向感覚を失い、体温を失いつつある体を引きずりながら屋敷の中を歩き回っていた。
 偶然知り合いの住人にでも出くわさないかと期待を込めえて周囲を見渡すがそこは闇だらけ。加えて貧血でグラグラと揺れる頭ではあまり深くものを考えることができない。不意に聞こえた音がどれだけ異質であっても、それが幸運なことであるように感じてしまうほど。
「……誰かいるんですか? すみません、ちょっと道が分からなくって」
 その音が何だったのか分からないまま、そこに何かがいるという確証だけで、ウィリアムはその部屋の扉のドアノブをひねった。

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ありがとうございます。こちらで前回の返事と【怪物の証明】の場面をつなげて書かせていただきました。よろしくお願いいたします。
byパステル

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こんばんは。私は羊も猫でもないんですが、まぁあまり言い返していてもキリはないですね。
癖があるどころじゃありませんでしたが、何とか話ができてよかったです。私が望むことを相手に押し付ける気はありませんよ、ただ信じているだけですからね。
これからも……泥臭い方法ですが、何かを成し遂げてみたいとは思っています。存分に楽しんでいてくださいね。それでは。
byロックウッド