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Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.254 )
日時: 2025/06/09 00:25
名前: ウィリアム・ロックウッド (ID: hoeZ6M68)

>>252

>レナード イベント

 気分を害したような問いかけだった。食事を覗き見した次に聞くにはあまりにも不穏な台詞であり、足が思いのほか速く動いたのは意外だった。
 それでも人間と住人の差は大きく、一歩踏み出した時にはぐらりと傾いた体はすんなりとレナードに支えられ、思った以上に優しい感触に驚いて振り返る。先ほどまで人間を喰らっていた化け物が、好きな物語を共に語り合う友人の顔をしていることが飲み込めない。
 本当に彼らのことを知らなかったのだ。ギレルモとの会話の中で感じた無知をひしひしと感じる。
「……すみません」
 何とか絞りだした声は、意外にも落ち着いていた。そのまま体をゆだね、冷たい背中や髪をどこか呆然とした気持ちで眺めていた。
 無言で部屋まで運ばれていた時、ふと思い出したようにレナードの疑問へと答える。
「さっきまで地下にいたんです、そこでギレルモさんという方に会って……あまりにも空腹だというので、血を分けていたら、この有様で」
 情けないですね、といつものように軽く笑いたいところだったが、声に力が出ない。どうしても元気が出ないのは貧血のせいだと決め、そっとレナードの肩に体重を預け、休ませてもらうことにした。