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Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.297 )
日時: 2025/09/02 00:31
名前: ウィリアム・ロックウッド (ID: hoeZ6M68)

>>295

>ラザロ イベント

 差し出された未知の食べ物。素直に食べてみたいと思い、口を開いた時には目の前にそれはなかった。程よくコーティングされているのであろう飴はパリパリと良い音をさせながらも噛み砕かれていく。ウィリアムの不服そうな表情は腹を下して死ぬという情報に綺麗に霧散し、軽率に口にしなくて良かったとホッとため息をついた。
「味、ですか」
 りんご飴を眺め、そういえば彼らには味わえないものなのだと不思議な感覚になる。こんなにも近くいるのに、全く別の存在なのだと改めて思えば、これは腕の見せ所だと、ふむりと顎に手を置いた。
「よく言われるのは甘酸っぱい、ですけど、それでは物足りないですね……歯触りは程よく硬くてみずみずしいですし、最初は砂糖の甘さが目立ちますが、その後に爽やかな酸味があります」
 その後も四苦八苦しながら自分の感じる味を伝えようと努力したがなかなか難しく頭を抱えることになる。ため息をつきつつも周囲の景色に落ち込んだ気持ちも立て直し、あまり似合いそうにないベンチにも気負いすることなく誘われるままに座る。ラザロの様子に苦笑しながらも、その様が絵になるのは羨ましくもあった。
「皆さん楽しんでいるようですね」
 ラザロやレジーナ、他にもここには多くの住人が集っているだろう。普段は暗い屋敷の中で見かける彼らが外で自由気ままに過ごしているのは新鮮に感じた。