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Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.68 )
日時: 2025/04/20 21:38
名前: ウィリアム (ID: hoeZ6M68)

>>65

 部屋の中に微かに響くペン先を走らせる音は軽快であり、その人物が紙とインクにどれだけ親しんでいるかを物語っている。
 短く、それでいて丁寧に、依頼文としての形式に則った文章である。この場所に置いて人間社会での礼儀作法がどれだけ通じるかは分からなかったが、ウィリアムにとって手紙とはそういうものだった。
 この場所に来て初めて受けた警告通り、ウィリアムは自分から部屋を出ようとはしなかった。得体のしれない何かが徘徊しているという外に無防備に踏み出したいと思うように生き急いでるわけではなかったし、好奇心を抑えるだけの理性がなかったわけではなかったためだ。しかし、本来旅行を好み歩き回ることを生きがいとしていた青年にとって、何日もの間、変わらない窓の外を一つの部屋の中から眺める生活は苦痛なものでもあった。つまりは飽きたのである。
 自分の主張を文字として残したとて怪物たちに通じるとは限らない。ましてや屋敷の中を案内してほしいという一方的なお願いを、彼らが聞く理由もないのは分かっていた。
――まぁ、返事がなければそれも仕方がない。
 食事を運んでくる使い魔にレンブラント宛としてしたためた手紙を差し出せば、彼らはすんなりと受け取ってくれた。
 期待はしていない、静かに溜息を吐くといつも通りに食事の記録をつけることとした。

――――――――――

大変お待たせいたしました。
どうしても手紙の内容まで頭が回らず、簡素な分となりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

byパステル