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Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.80 )
日時: 2025/04/24 18:15
名前: ウィリアム・ロックウッド (ID: hoeZ6M68)

>79

>レンブラント

 今はちょっとした沈黙でも永遠に感じられた。頭の中にぐるぐると巡るのは随分と昔に読んだ古典の筋書き、思い出せない部分が多い虫食い穴のそれをどうにか埋めようとしていた時、ふいに笑い声が弾けた。
 驚いて顔を上げれば、目の前の悪魔は楽しそうに笑っている。ウィリアムが苦し紛れに呟いたことを彼は気に入ったのかもしれない。
「……それでもなにか、反応はあるかと」
 焦るとは思っていない、それこそ、本当にレナードに声をかけようとも思ってはいなかった。
 この屋敷の中で自分は餌であり、レナードもレンブラントも、独立した存在である様子。そんな彼らが餌を共有しているとは今までの様子を見ても考えづらい。
 少しでも他者の名前を出せば何か反応を得られるかもしれない。無関心であるよりも、何か手応えを望みたかった。その結果、ほとんど無意識に出した名前だった。
 それにしてもこんなにも反応が返ってくるとは思わなかったが。
 ひとしきり笑い声を響かせたレンブラントから、不意に問いかけを投げられる。どうやら本当にお気に召されたようだ。ほっと胸を撫で下ろして考えを巡らせる。
「随分と色々な施設があるんですね、ここは元々宿として作られた建物なんでしょうか」
 豪華に設えられた部屋を再び見渡す。彼らはここに住むと言うし、他にもこのように宿泊できるような部屋があるのだと推察される。口元に指を滑らせつつ、目線をレンブラントへと戻す。
「まずはこの中の構造を把握したいので、全体を一通り……その中でレンブラントさんのお好きな場所があればぜひ紹介していただけると嬉しいですね」
 この部屋の外はあまりにも未知数だった。少しでも場所を把握すれば毎日びくびくと何かの訪問におびえることもなく、少しは動き回れるようになるかもしれない。淡い期待を抱きながら思案を口にし、様子を伺う。