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Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.82 )
日時: 2025/04/25 18:26
名前: ウィリアム・ロックウッド (ID: hoeZ6M68)

>>81

>レンブラント

「あー……えっと、はい、音楽室に、お願いします」
 上流階級の男性にとって女性をエスコートするのは当たり前のマナーであるが、それを自身に向けられるとは思ってもみなかった。差し出された腕を見てためらっていると、鋭い忠告を受ける。
 最初にレナードの言ったことを思い出す。やはり彼の注意を信じて迂闊に外に出なかったのは正解だったのだろう。
 そして開かれた廊下の不気味な気配に思わずレンブラントの腕を取る。彼の言葉を信じないわけではないが、不意にいなくなってしまうような気まぐれを起こされたらたまったものではない。暗闇の中大人しく食い殺されるような趣味はないのだから。
「……不思議なところですね」
 思わずつぶやいた言葉に意味はなかった。周囲を照らすのは月光と薄く揺れる蝋燭の光のみ、暗いコントラストのなかに何が潜んでいるのか、ウィリアムには感じ取れない。底知れない恐怖と幻想的な光と影が揺れ動いている。
 人工的な光の中で夜も苦労したことがない青年にとってはやはり慣れない薄い暗闇に包まれると、恐怖と同時に好奇心も湧き出てくるものだ。
 いつもであれば気ままに散策したいところだが、二人から念押しされた危機を軽く見ることもできなかった……し、この中をたった一人で歩き回るのは流石のウィリアムも心細かった。息を潜め、まずは今から歩くルートを頭の中に入れることにする。