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Re: 愛しきプシュケの式日に、ルサンチマンは嘯いた_指名式、BNL ( No.87 )
日時: 2025/11/16 12:37
名前: ざざ (ID: p1dlopMr)


 彼の言葉は、まるで甘い糸をそっと絡めてくるようで
気を抜けばそのまま心ごと攫われてしまいそうになる。

けれど、攫われてもいい。
そんな風に思ってしまう自分がいる。

「……今日は、ジーク様と同じ場所で、同じものを楽しめることが……
とても嬉しいのですわ」

胸の奥の本音が、自然と唇から零れ落ちる。
そしてそっと、新しいフォークを手に取ると、
彼から差し出されたフルーツタルトの宝石のような一片を丁寧にすくい上げた。

「ですから……どうか、わたくしのわがままを聞いて
一緒に楽しんでくださいませんか?」


ここは今だけは二人きりの世界。
マナーがなっていないと誰に咎められることも、誰に見咎められることもない。
たったひとつの甘いわがままを差し出すには、あまりにふさわしい密度の時間。

そっと差し出す仕草は自然と優雅になり、
ほんのりと頬が色づいていくのを自覚しながら、
彼の口元へ、宝石のひとくちを差し出した。