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　...１４話


その日は、みんな黙ってトイレから出て行って・・・
何事もないまま１日が終わった。


どうして、みんなわかってくれないのだろう。

性格が悪くていじめられるとか、些細な意地悪でいじめられるとか、そういうのならよくあるよ。

でも、貧乏だからっていじめられるのはおかしい。
絶対おかしい。


「私だって・・・好きで貧乏になったんじゃないのに・・・・・・・・・。」


私がうつむきながら下校していると、目の前に誰かが現れた。

寺川だ。


「ふ・・・ふふっ・・・あんなこと言っただけですぐ許されるなんてありえないんだからね。」

「・・・・・・・・・ッ・・・」


私は何もいえなかった。


「ふふっ・・・昨日まで金使いまくって上機嫌だったくせに、ちょっといじめられたらもうこんななんだ。」

「・・・財布を盗んだのは、私のせいじゃないもの・・・。」


寺川はまた、くすっと笑った。


「いつまでそんな見栄はってるつもり？まぁいいわ。アンタの場所は、どうせ明日にはなくなってるんだから―――――・・・。」


そう言って、寺川は通り過ぎていった。


...続く